人間は1日に20回ほど寝返りを打つと言われています。寝返りが少ない人ほど腰痛になりやすいとされています。
これは一体どういうことなのでしょうか。
寝返りで自分の寝姿勢が崩れたり、身体の歪みに繋がるという誤解から寝返りは少ないほうがいいという間違いもありました。
実際のところ、寝返りを打つ人ほど腰痛が出にくくなっています。
寝返りには身体の圧力分散、筋肉や関節のかたまり解消、体温調整といった機能があります。
寝返りの機能が腰への負担を減らす役割をしてくれるわけです。
腰の痛みと寝返りの関係性
寝ている間の身体は一定の姿勢を保っています。しばらく同じ姿勢が続くと身体が固まってきてしまい、筋肉が硬直し始めます。
また、寝ている時に掛かる身体の圧で血管が圧迫されて血流が悪くなります。血流が悪くなるとその部分に栄養素が行き渡らなくなってしまいます。血流が滞ってしまうことで、体のしびれや夜に起きてしまうことがあるのです。
寝返りは、寝ている最中に身体を動かすことになり血流が悪くなることを防ぎます。さらに寝姿勢が変化することで、筋肉の硬直も防げます。寝返りには体温調節機能もあります。
寝ている間、体が負担を受ける場所は4つに分類すると、頭、肩、腰、足です。それぞれが受ける負担の割合は、頭が8%、肩が30%、腰が45%、足が15%と言われています。
身体の圧を受けやすい肩と腰の負担を寝返りを打つことで軽減させることができるのです。
寝返りのメカニズム
寝返りはレム睡眠とノンレム睡眠のうち、ノンレム睡眠の時に起こっています。
無意識的ではありますが、体の血流や筋肉の硬直を確認して寝返りを打たせようとしているのです。
寝返りを打てない原因
寝返りが少ないと腰に負担がかかるわけですが、どうして寝返りが少なくなるのでしょうか。
考えられる要因は2つです。
- マットレスがあっていない
- 身体の筋肉がこわばっている
マットレスがあっていない
マットレスが柔らかいと体の沈みこみが大きいため、身体が安定しません。そのため寝返りをするたびに体に力が入り、疲労感が蓄積されてしまうのです。
疲労している筋肉に無理に寝返りを打ってしまい、筋肉に追い打ちをかけられて、痛みが発生します。痛みを避けるために今度は身体が寝返りをうたなくなってしまうのです。
かといって、マットレスが硬すぎるとマットレスと身体の間にある血管が圧迫されてしまいます。圧迫された血管は血流を悪くして身体を冷やしてしまいます。
身体の筋肉がこわばっている
筋肉が柔らかくないと血流が悪くなっているということです。血流が悪いために疲労物質の回収ができず、筋肉に冷えが発生して機能が落ちます。
疲れている筋肉を無理やり寝返りで動かすので身体が痛み、寝返りが減ってしまうのです。
寝返りを増やす方法
寝返りを増やすためにはどうしたらいいのでしょうか。
マットレスを変える
マットレスは柔らかすぎても、硬すぎてもダメです。柔らかいと身体が沈み込むために寝返りが打ちにくくなり、硬すぎると血管を圧迫してしまいます。
マットレスは身体が沈み込みすぎないか、硬すぎないかを確認してください。
全身の筋肉を柔らかくする
全身の筋肉を柔らかくするにはストレッチがオススメです。特に身体の圧がかかりやすい肩と腰を重点的にストレッチしましょう。
身体をほぐしてから寝ることで筋肉の疲労も下げることができますので快適な睡眠をとることができます。
マットレスを見直したり、ストレッチを行いながら寝返りを増やして、睡眠の質を高められるようにしていきましょう!
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